35冊目はユヴァル・ノア・ハラリ著、柴田裕之訳、河出書房新社出版
「ホモ・デウス」です。
前作の「サピエンス全史」が7年前の認知革命(虚構を信じる能力獲得)から現在の科学革命(外部環境を変化させる能力獲得)までを述べています。
人類というものに絞った歴史書で衝撃を受けた事を覚えています。
その作者が次は「人類の今後」を述べます。
イギリスで2年間に出版され、最近邦訳されました。
人は「自分の事は自分が一番知っている」と思っていますが
はたしてそうでしょうか。
もし人工知能が今までの「自分のデータ」から今後の「最適な行動」を予測できるようになったら人はどういった行動をとるのか。
モノとモノがインターネットでつながり、人間もつながるようになれば人間とモノとの境界や有機物と無機物の境界がなくなってくるのではないか。
人間はデータの一部となり、データであれば銀河系を飛んでいくことができます。
人間が現在の「ヒューマニズム」というイデオロギーから「データヒューマニズム」というイデオロギーへ変化していったときに世界がどうなっていくのか。
やはり行きつくところは「だから今をどう生きるか」という事につながります。
新種の人類「ホモ・デウス」と旧人類「ホモ・サピエンス」に100年後は分かれているのでしょうか。
読後は壮大な空想旅行をした気分になりました。