漢方医の日記

平凡な毎日をいかに楽しく過ごすか。本の紹介を中心に、学び・健康・東洋医学・ライフスタイルなど色々。漢方大好きおじさんのブログ。

オペレーションZ

84冊目は 真山仁さん著 「オペレーションZ」です。

経済小説です。

 

オペレーションZ

オペレーションZ

 

 

 

日本にデフォルトが迫っており、それを回避するべく国家予算を半減する!

という内容です。

 

プレーヤーは総理大臣・財務省官僚・大学人・芸能人・雑誌社・大物作家 です。

 

先日、来年度予算案が史上初の100兆円を超えたというニュースがありました。

 

いつも不思議に思うのは、赤字続きでよく国家破綻しないなという事です。

国家破綻する時はどんな時なのでしょうか?

 

企業も赤字では倒産しません。

債務超過でも倒産しません。

 

いつ、企業は倒産するのでしょう?

倒産するときは、お金を貸してくれる人がいなくなった時と返済を迫られた時です。

 

国家が破綻するときはいつでしょう?

破綻するときは、お金を貸してくれる人がいなくなった時と返済を迫られた時です。

 

国家にお金を貸している人は誰でしょう?

「国民」という答えが一般的と思いますが、僕は少し違うと思っています。

 

日銀や金融機関が国債を介することで、国家へお金を貸しています。

という事は国債を持っている人が、

「もう買いません」というか

「お金を返してください」というと 破綻です。

 

国債をもっているのは国内の金融機関と日銀だから大丈夫という話もあります。

しかし、本当にそうなのでしょうか? 

証拠はあるのでしょうか?

 

オペレーションZでは、ある国が実は国債を大量に持っているというお話です。

 

総理も財務官僚も一生懸命に動きます。

国家破綻をしたらどうなるのか?

 

財政破綻した街を財務官僚が訪れます。

そこで、見たものは・・・。

 

現実では夕張市が有名ですね。財政破綻した夕張市はいまどうなっているのか?

 

また、破綻した後に復活をした町も登場します。

病院も介護施設もなくなりました。

でも、住民生活に支障はでていません。

なぜなのか?

 

非常に、多くの文献や現実からつくられた小説だと思います。

とてもリアルで、自治体が財政破綻したら借金はどうなるのか?など

分かりやすい解説もあり、知識本としても読みごたえがあります。

 

リアルな現実として社会保障関係費の推移を見てみます(厚生労働省資料より)

社会保障関係費とは

医療保険介護保険・年金の税金補填分です(いわゆる私たちの血税)。

 

1991年(バブル崩壊) 12兆円

2008年(リーマンショック) 21兆円

2011年(東日本大震災) 29兆円

2019年(今年) 34兆円

 

恐ろしくありませんか?

今後も増え続けます。

払う税金は増え続けていますので

可処分所得(使えるお金)が増えるはずがありません。

 

お金で物事を解決する、時代は終わりに近づいているのではないかと思います。

お金ではない社会保障の仕組みを作ることが、今後の課題ではないかと思います。